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■みやかわ温灸院 院長のブログ

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上方落語入門者低調

 桂吉弥さんのインタビュー記事で、上方落語の入門者が昨年度は2名、その前も2名だったそう。コロナを境に潮目が変わったという。

 鍼灸専門学校も、入学者激減、夜間部を廃止したという話を聞くから、この業界も潮目が変わっているらしい。学校も、いままで通りのことをこなしているだけでは、先細りになるのだから、入学希望者を増やすことを考えればならない。

 人口戦略会議は、消滅可能自治体として774の自治体名を発表した。それは、20歳〜39歳の若年女性人口における減少率が高い自治体、である。この年齢は、落語入門者、鍼灸学校入学希望者と同じである。

 要するに、20歳〜39歳が、やってみたい、面白そう、楽しそう、と思えるような学校、あるいは業界にすれば、先は明るそう。これはおじさんが考えてもダメで、20歳〜39歳の人に考えてもらうのが良いのではないでしょうか。



雪舟展

  4月20日、小曽戸洋先生の講演を聞きに行きました(大阪)。国宝級の医学古典の展示もありましたので、眼の保養もしてきました。家にこもってばかりだと、心がこもってしまうので、養心のために出かけました。

 翌日は雨模様だったので、京都博物館に眼の保養に行ってきました。雪舟展でした。国宝「慧可断臂図」に出会えたのが、収穫でした。

 しかし、雪舟ばっかりみていると、あまり浮き浮きしない。どうも、自分は、絵画が好きでないらしい。ミュージアムショップの陶器の絵はがきは見飽きなかったから、あるいは城の石垣が好きだから、どうも、鉱物系が好きなのかも知れない。


「モナリザ」は高脂血症

  視覚を用いた診察を視診という。視覚を用いた診察に望診というのもある。少し離れて、ボーと見るので望診といいます。じっと視ようとしたら、みえてこないこともあるのです。

 昔は、『芸術新潮』を購読していました。なぜか、1999年9月号1冊だけ残っていて、その中に「ドクター・シノダの人物画診断」がという連載記事がありました。ダビンチの「モナリザ」、その左目と鼻すじの間にいぼのようなものがあり、それは高脂血症から生じた黄色腫であると言っています。絵画も、医学的にみることができる、という面白さがあります。それをまとめたのが篠田達明著『モナリザは高脂血症だった』(新潮新書)で、このたび買いました。

 レンブラントの「バテシバ」の女性モデルは、左腋下に窪みがあるので乳がん。豊臣秀吉は、多指症で、高台寺蔵「秀吉像」は、手を異常に小さく書かれているのは、目立たないようにしているから。「まいまいつぶろ」の9代将軍徳川家重の肖像もあり、アテトーゼ型の脳性麻痺だそう。

 など、合計29枚の肖像画の視診が記録されています。こういうことを中国医学からも展開したら、おもしろそう。

公冶長

 『論語』公冶長篇に、公冶長という若者が登場し、鳥の会話がわかる者らしい。鳥が「あそこに死者がいる」と話ししているのを聞いて、交番に死者がいることを届けたら、死者の発見者=殺人者と見なされて投獄されるが、孔子は冤罪だと看破し(この若者の素性を知っていたのでしょう)、ついには自分の娘を公冶長の嫁にした。

 患者さんに借りて『まいまいつぶろ』(幻冬舎)を読んでいたら、第九代将軍家重の小姓(身の周りの雑用を務める役)の大岡忠光も鳥の会話がわかると書いてあった。

「鳥は、人が思いもよらぬことを鳴き交わしております。もうすぐ風が強まる。雨雲が近づいている。危ないゆえ離れよと、互いに知らせ合うております」

 聴覚を使った診察に、聴診(意識的に聴こうとする)、聞診(意識的に聴こうとしないで、自然に聞こえてくる)がある(そもそも聴診と聞診は異なるもの)。このほかに、公冶長や忠光のような、超人的な診察をしている人がいるかも知れない。



進級(テニス)

  習っているテニス、68歳の誕生日直前に、一番上のクラスに進級しました。この年になっても、成長するもんですね。(われながら恐ろしい)

「養心のすすめ」を書いて、養心を心がけているものの、養形(身体を鍛えること)もおこたらず。そして、ある程度、享楽もしています。型にはまらない養生というのもあるのです。貝原益軒『養生訓』は、他者養生と自己養生(養心・養形・順天)を組み合わせています。

 


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