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漢方薬局・温灸院のみやかわ漢方堂

漢方薬や鍼灸治療に関する豆知識を中心に、皆様のお役に立つてるような
話題をコラムにてお伝えしていきたいと思っております。

水の飲み方

近頃、水をたくさん飲む健康法がはやっているようですが、ご注意ください。この健康法が合わない人は、めまいがしたり、血圧があがったりするようです。以前にメニエール病になったという人が来て、よくよく話をきけば水分の過剰摂取が原因でした。もちろんメニエール病といえども快癒しました。水をたくさん飲むと血液がさらさらになるといいますが、果たしてどうなのでしょうか。水の飲み方は、「人間は自然の一部だ」といいうことをヒントに考えてみましょう。

〔1〕 土壌

まず土ですが、砂のような水はけの良い土もあり、粘土のように水が動かないような土もあります。もちろん、その中間もあります。水はけがよければ多めに水をやっても問題はありませんが、水はけが悪ければ水浸しになるのではないでしょうか。人間も同じだと思います。水はけが良いという人は、小便が良く出て、汗が良く出て、深い呼吸ができて、よく身体を動かす人です。逆に水はけが悪い人は、身体はあまり動かさない、冷え症、ぽちゃぽちゃタイプの人です。自分の身体と相談して、飲む水の量を考えてみてください。

具体的には、午後になると足がむくんだり、朝起きると顔がむくんでいて、そしてだるい人は、水はけが悪い人です。とくに注意してください。水健康法は避けたほうが無難だと思います。めまい、高血圧、メニエール病の人で、思い当たる人は、すぐ水分摂取を控えてください。わからないときは、診察しますから、来院してください。

〔2〕 植物

植物も、稲のように水を好む植物と、サボテンのように水があまりいらない植物があります。一人ひとり、見た目も違えば、中身もちがっています。この違いを認識し、それに合わせていくことが大切です。若いときはなんとかなっても、年齢を重ねるにしたがって融通がきかなくなるものです。

永田農法では、おいしい野菜を作るために、水も栄養もぎりぎりに制限するそうです。私たちは、何でも多めに摂取しますが、よく考えてみてはどうでしょうか。昭和も30年代までは、清涼飲料水もなく、食事も今ほど豊かでは無くても、病気もしないで、みんな元気に勉強し、よく働いていました。あの程度の飲食物で十分だったようですよ。今はみなさん疲れやすいとか言ってますけど、このあたりに原因があるような気がします。

〔3〕 動物

動物は汗をかかないので水分はあまり摂りません。暑いときは、日陰でじっとしているか、水浴びをして、過ごしています。暑い中、運動したり、仕事をしたりするのは、自然に反する行為です。できれば、止めましょう。

古い方はご存じでしょうけど、水道が無くて、井戸を使っていたころは、いつでもどこでも水が飲めるわけではありませんでした。水道が通じても、清涼飲料水が普及する前は、家の水道か、学校の水道から水を飲んでいました。だからといって、血液がどろどろで、病気ばかりしていたわけではありません。却って、今より丈夫だったような気がします。

今は、10メートルも歩けば、コンビニか自動販売機で、冷たい飲料を得ることができます。これは、おそらく、過保護というものだと思います。

〔4〕 さいごに

このように、水を科学的に説明するまでもなく、自然界を冷静に見つめていれば、適正な水の飲み方がわかるわけです。身体が調子悪い人の何割かは、水分の摂りすぎの可能性は高いようです。くれぐれもご注意ください。

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