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漢方薬局・温灸院のみやかわ漢方堂

漢方薬や鍼灸治療に関する豆知識を中心に、皆様のお役に立つてるような
話題をコラムにてお伝えしていきたいと思っております。

老化とは

『宇宙飛行士は早く老ける?』(朝日新聞社)という本によれば、無重力の空間に長くいると、骨だけでなく、筋肉や心臓や血管も衰えるそうです。これは、重力が無いために、重力に抵抗する力が衰えることで、老化現象と全く同じだそうです。ちなみに、心臓も血管も筋肉で作られています。つまり、老化とは、加齢現象ではなく、重力から逃避した結果、筋肉・心臓・血管が衰えたことだと、結論しています。

《筋肉の衰え》

立っていると座りたくなりますが、立つということは、足腰の筋肉で重力に逆らってふんばっていることです。そのふんばりがきかなくなると、座りたくなります。つまり、座るということは、重力から逃避した、楽な姿勢です。

楽な姿勢といっても、それでも長く座っていると疲れます。今度は横になりたくなります。首や肩の筋肉、内臓をささえている筋肉、呼吸のための筋肉が疲れてきます。横になれば、これらの筋肉の負担はずいぶん軽くなります。

疲れれば、楽な姿勢が必要ですが、あまり楽な姿勢ばかりとっていると、筋肉・心臓・血管がおとえて、いざ頑張ろうとするときに、間に合わなくなってしまいます。これが老化現象だそうです。

入浴も、重力から解放されますから、筋肉は楽できます。温める効果と、重力の負担が軽くなった効果とで、疲労回復にはとてもいいと思いますが、あまり過ぎると老化を促進させます。

疲労回復以外で、肉体的に楽をすることは、老化を早めていることになります。若い人がよく駅でしゃがんでいたり、真っ先に電車の席をさがしていますが、あれも老化現象のようです。本人は気がついていないでしょう。若いうちから筋肉が衰えているわけですから、頑張ろうという意欲も湧いてきません。見た目がかっこよくても、根気が続かない若者でしょうから、これから結婚する女性はよくよく見極めてください。

高齢者が、永く入院すると、老化が早まる、急死するという話を聞いたことがありますが、その理由の一端は、重力と切り離せないのかも知れません。

最近の病院では、病気しても、手術をしても、できるだけ早めにベットから離れるように指導されるようですが、これらも重力と関係があったようです。頑張ろうという力が生まれてきて、治りが早まるようです。

《老化をふせいで、いつまでも若さを保つためには―その1》

1 がんばって、長く立つこと。電車に乗っても立って、できるだけ座らないこと。

2 よく歩くこと。家事をこまめにする。

3 重力を利用してより一層元気になるためには、階段を上る、山をのぼることが効果的です。女優の森光子さんのスクワットが有名です。聖路加病院の日野原先生は、90歳をこえている現在も、階段を2段ずつのぼるそうです。長命で、かつ現役で頑張る、その秘密がここに在りそうです。

《心臓と血管の衰え》

心臓や血管の壁は筋肉でできています。その壁が強ければ、強い血流を得ることができます。血流がよければ、栄養をたくさん運ぶことができ、疲労物質をはやく回収できます。ということは、抵抗力を高め、疲労回復の促進が、活発化するわけですから、元気で、病気になりにくい身体になります。慢性疲労でくたびれて、運動もせずに休みがちだと、なかなか病気は治らないし、むしろ病気になりやすくなります。こういう体験をお持ちでありませんか。

《老化をふせいで、いつまでも若さを保つためには―その2》

1 血の流れを良くするために、こまめに動き、なるべく、座らず、寝ころばず、なるべく休まないこと。

2 血流をよくするためには、温めること、冷やさないこと。

2 よく歩くこと。家事をこまめにする。

3 血流をよくするためには、疲労をためないこと、睡眠を十分に取ること。

4 食べ過ぎると内臓に血液が集中して、反対に手足や頭などに不足する、アンバランスが発生しますので、あまりよくありません。控えめが望ましいところです。

《筋肉を使おう》

筋肉は、深層筋と浅層筋に分けられます。

浅層筋は、身体を動かすはたらきをしています。一般に運動といえば、浅層筋の運動を意味します。身体を動かして、筋肉に負荷をかけていれば、老化防止になります。身近なものでは、ウォーキング、スイミング、ハイキングを続けることです。

しかし、身近といえども継続するのは易くありません。大抵の人は、運動不足のレッテルを貼られます。

深層筋は、身体の奥深くに存在し、姿勢を保持する役割をしています。この深層筋を使うことも、運動といえないまでも、十分な老化防止の働きがあります。重力に負けないように、きちんと立って、全身の骨をしっかり支える、これだけで十分な運動に相当します。身体を動かす運動ができない人は、きちんと立ち、歩き、階段をのぼることが、なによりの老化防止になるわけです。皆さんの毎日の行動を、見直してみてください。

きちんと立っていれば、筋肉が緊張して「気が張」っているといい、だらしなく立っていれば、筋肉が緩んで「気が緩」んでいるといいます。みなさんも、気張ってみませんか。

《アンチエイジング》

アンチエイジングというと、特別な薬や、食品、あるいは特別な運動をもてはやされますが、他力のアンチエイジングは長続きしませんよ。自分の力で、立ち向かわない限り、アンチエイジングは達成できません。他力でダイエットしたって長続きしないのと同じで、強い意志を持って、自力でぶつかっていってください。テレビの宣伝にのせられて、特別な食品や薬に頼るようでは、だめですよ。

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