鶯谷書院

CDの案内

江戸前期収録

『意仲玄奥』

メモ

森共之編
武田科学振興財団杏雨書屋現蔵
元禄9年(1696)成る
『意仲玄奥』(六然社影印)

 森共之は、夢分流森家の4代目。初代と2代は、御薗意斉の弟子。とくに2代の仲和は名手の誉れ高く、書名の「意」は意斉、「仲」は2代の仲和からとっている。
 初代 宗純(?~1634)
 2代 仲和(1603~1663)
 3代 友益(1631~1711)
 4代 共之(1670~1746)

参考

 共之が、師(仲和)のことばを記録した大槻泰庵のノートを、友益に相談しながら整備したものが『意仲玄奥』で、森家相伝の書である。今の世であるから公開されるものの、当時で有ったら秘蔵の秘。とても貴重な書である。
 詳しい研究は、『意仲玄奥』(六然社)に付録されている。
 なお共之には『老子国語解』という著作がある。沢庵宗彭の『老子講義』を踏まえて、30年間研究した著作である。沢庵と森宗純はともに御薗意斉の弟子で、その時分に『老子講義』を書き写したものとおもわれ、それを共之が約100年後に敷衍したのである。学問というのは、つくづく息の長い仕事だと思う。

目次

(一)伝授接来考
(二)師祖伝記大略
(三)分位診候
(四)刺法雑治
(五)二科摘要(婦人小児)
(六)陰虚本病

ページトップへ